ご相談の内容
本業の会社のほかに、単発のアルバイトなどの副業をしている会社員の方からのご相談です。e-Taxで自分で確定申告をするなら、本業の会社の年末調整は受けなくてよいのか。また、副業が20万円以下なら確定申告は不要で住民税の申告だけ必要と聞いたが、以前住民税の申告をしたときに源泉徴収票を提出する必要があって手間だったため、20万円以下でもe-Taxで確定申告をしてよいのかを知りたいという内容です。
- 本業の会社の年末調整は受ける。年末調整を受けても確定申告はできる
- 副業が20万円以下でも、自分の判断でe-Taxにより確定申告できる。その場合は副業分も含めてすべて申告する
- 確定申告をすれば住民税の申告は別に要らない。手間を省きたいならe-Taxでの確定申告がよい
回答
年末調整は受ける
本業の会社に「扶養控除等申告書」を提出している場合、会社には年末調整を行う義務があります(所得税法第190条)。年末調整を受けても確定申告はできるので、両方行って問題ありません。確定申告では、年末調整済みの本業の給与と副業の収入をすべて合算して申告します。
「20万円以下」の判定のしかた
| 副業の種類 | 20万円以下かどうかを判定する金額 |
|---|---|
| 単発バイトなどの給与 | 副業先の給与の収入金額(経費を引く前の額)と、給与以外の所得の合計 |
| 業務委託など給与以外 | 収入から経費を差し引いた「所得」 |
20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要です(所得税法第121条第1項、国税庁タックスアンサーNo.1900)。
20万円以下でも確定申告はできる
「不要」とは「申告しなくてもよい」という意味で、確定申告をすること自体は可能です。
- 確定申告をする場合は、20万円以下の副業分も含めてすべて申告する必要があります。その結果、税額が増えることもあります
- 一方、単発バイトの給与から所得税が天引きされていれば、還付(払いすぎた税金が戻ること)を受けられる場合もあります
- 確定申告書を提出すれば、その内容が市区町村に送られるため、別に住民税の申告をする必要はありません(地方税法第317条の3)
源泉徴収票の扱い
源泉徴収票(給与と天引きされた税額が書かれた書類)は、e-Taxでも書面提出でも、確定申告の際に添付や提示をする必要はありません。ただし、申告内容の根拠になるので手元に保管しておいてください。一方、市区町村への住民税の申告では、源泉徴収票の添付を求められる場合があります。手間を省きたいのであれば、e-Taxで確定申告をするのがよいでしょう。
注意したいポイント
- 確定申告をするなら全部を申告します。 20万円以下の副業分だけを除いて申告することはできません。
- 年末調整を断る理由にはなりません。 扶養控除等申告書を出していれば、会社は年末調整を行います。
- 副業分の住民税の納め方。 副業分の住民税を自分で納める方法(普通徴収)を申告書で選べるかどうかは、副業の所得の種類や市区町村によって扱いが異なります。お住まいの自治体で確認してください。
副業が給与の場合の住民税の仕組みは副業も給与のとき、住民税の通知書で本業の会社に副業はバレる?でも解説しています。
まとめ
- 確定申告をする予定でも、本業の会社の年末調整は受ける
- 副業が20万円以下でもe-Taxで確定申告できる。その場合は副業分も含めてすべて申告する
- 確定申告をすれば住民税の申告は不要で、源泉徴収票の添付も要らない
この記事は、実際に寄せられたご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を一般化して作成しています。個別の状況によって結論が変わることがありますので、詳しくは税理士にご相談ください。
