事業承継・M&Aコラム
会社を、次の世代へ。
株主構成と議決権、オーナーの急逝への備え、親族内承継、外部への売却、企業価値の考え方、デューデリジェンス、税務まで。オーナー経営者のための事業承継・M&Aを、判例と公的資料をもとに解説します。
外部への売却(M&A)
買収後の会計・経理の統合|決算期の変更、会計方針の統一、月次決算の早期化、のれんとグループ税務
会社を買った後の会計・経理の統合(PMI)を、中小PMIガイドラインに沿って解説。決算期をそろえる手続(定款変更・異動届出)、収益・引当金など会計方針の統一、月次決算と会計システム、不正を防ぐ体制、のれんの会計と税務、グループ法人税制、銀行への説明まで整理します。
入札方式(オークション)で会社を売るメリット・デメリット|相対取引との違いと中小企業での使い方
複数の買い手候補に条件を出してもらい比較する入札方式は、価格や条件を引き上げやすい一方、情報が広がりやすく手間もかかります。中小M&Aガイドラインの単独・複数依頼の比較、一次・二次意向表明書の流れ、独占交渉をめぐる最高裁決定、向いている会社・向かない会社を解説します。
会社の売り時はいつか|業績・年齢・市場環境と税制から考えるM&Aのタイミング
会社の売り時は、業績が伸びているとき、経営者が元気なうち、買い手が多い市場環境のときが重なる時期です。中小M&Aガイドラインの「決断が遅れて低額で譲渡した事例」、社長の引退年齢のデータ、取引倍率の公表データ、2027年分以後の税制の見直しから、売り時の考え方を解説します。
事業譲渡と株式譲渡(会社ごとの売却)の違い|手続き・税金・リスク・従業員と銀行への影響
中小企業のM&Aで多い事業譲渡と株式譲渡の違いを、会社法の条文(467条・21条・22条・23条の2)、税金(20.315%の分離課税、法人税・消費税、資産調整勘定)、簿外債務と第二次納税義務の判決、従業員・取引先・銀行への影響から比較し、選び方を解説します。
買い手として小さな会社を買うときの注意点|簿外債務・DDの範囲・契約・資金・税制まで
小さな会社を買うときに買い手が注意すべき点を、中小M&Aガイドラインなどの公的資料をもとに整理。株式譲渡と事業譲渡のリスクの違い、DDをどこまで行うか、表明保証と補償、売り手の経営者保証の引継ぎ、買収資金の融資、中小企業事業再編投資損失準備金まで解説します。
M&Aのクロージング当日の流れ|代金決済・株券・株主名簿・役員変更登記・銀行の保証解除まで
クロージングは、株式の引渡しと代金の決済を同時に行う、M&Aの最終段階です。前提条件の確認、代金の着金確認、株券の交付と株主名簿の書換え、役員の交代と変更登記、印鑑・通帳の引渡し、経営者保証の解除と借換えまで、当日の流れを会社法と中小M&Aガイドラインに沿って整理します。
廃業と売却の比較|手残りはいくら違う?清算のみなし配当と株式譲渡の20.315%を計算例で解説
会社をたたむ(廃業・清算)か、売る(M&A)か。手元に残るお金は、税金の種類(みなし配当の総合課税か、株式譲渡の20.315%か)と、廃業にかかる費用で大きく変わります。計算例、役員退職金の使い方と裁決事例、従業員・銀行への影響まで比較します。
買い手から見て「買いやすい会社」とは|数字・人・株主・契約・お金の5つの視点と、今からできる準備
買い手が安心して買える会社には共通点があります。中小企業白書(2021年)の買い手の心配事項と中小M&Aガイドラインの「磨き上げ」をもとに、数字・社長への依存・株主と資産の整理・契約と許認可・借入と保証の5つの視点と、価格・銀行への影響を解説します。
海外の会社に売るときの注意点|外為法の事前届出、英文契約と表明保証、外貨の代金と税金、買収後の移転価格
海外の会社や外資系ファンドに自社を売るときは、外為法の事前届出、独占禁止法の届出、英文の株式譲渡契約、外貨で受け取る代金の税金、買収後のグループ内取引の税務など、国内の売却にはない論点があります。法令と最高裁令和4年4月21日判決をもとに整理します。
アーンアウト・分割払い・役員としての残留|売却代金を後から受け取る契約のリスクと、税金・退職金の注意点
M&Aでは、代金の分割払い、退職慰労金の後払い、株式の段階的取得、業績に応じて追加対価を払うアーンアウトなどの条件がつくことがあります。中小M&Aガイドラインが挙げるリスクと保全策、役員として残る場合の報酬・退職金、税金の注意点を解説します。
事業譲渡で従業員はどうなるか|転籍には本人の同意が必要、労働条件・退職金・会社分割との違い
事業譲渡では、従業員の雇用は自動的には買い手に移らず、一人ひとりの同意(民法625条1項)が必要です。厚生労働省の事業譲渡等指針(2026年5月改正適用)が求める協議、労働条件と退職金の扱い、会社分割(労働契約承継法)・株式譲渡との違い、日本IBM事件の最高裁判決、税務と銀行の視点まで解説します。
エスクロー・ホールドバックとは|M&Aで代金の一部を留保する仕組み、金額・期間の決め方と税金のタイミング
M&Aでは、表明保証違反などに備えて代金の一部を第三者に預ける「エスクロー」や、買い手が支払を留保する「ホールドバック」が使われることがあります。仕組みと違い、金額・期間・解放条件の決め方、中小M&Aガイドラインが指摘するリスク、預けた代金にいつ課税されるかを裁決事例で解説します。
会社を外部に売却(M&A)するメリット・デメリット|親族内承継・社内承継・廃業との比較と、売る前に知っておくこと
後継者がいないとき、会社を第三者に売却するM&Aは有力な選択肢です。売り手のメリット(手取り、経営者保証の解除、雇用の維持)とデメリット(社風の変化、表明保証の責任、手数料、悪質な買い手)を、親族内承継・社内承継・廃業と比べて整理し、公的データと中小M&Aガイドラインで解説します。
中小企業が初めて会社を買うときの進め方|目的の決め方・相談先・8つのステップ・資金計画と税制
初めてM&Aで会社を買う中小企業向けに、買収の目的と戦略の決め方、相談先と費用、案件探しから基本合意・DD・クロージング・PMIまでの8つのステップ、資金計画と融資、中小企業事業再編投資損失準備金、初めての買い手が陥りやすい失敗を、中小企業庁のガイドラインをもとに解説します。
M&A仲介とFAの違い|利益相反・報酬・メリットとデメリット、どんな案件にどちらが向くか
M&A仲介は売り手と買い手の双方と契約し、FA(フィナンシャル・アドバイザー)は一方とだけ契約します。中小M&Aガイドライン第3版をもとに、利益相反の構造と禁止行為、手数料の受け取り方、バリュエーションとDDへの関与の違い、案件の性質ごとの向き不向き、手数料の税務まで解説します。
会社売却時に幹部・キーマンをどう引き留めるか|伝える順番・リテンション報酬・競業避止の有効性
M&Aで幹部やキーマンが辞めると、会社の価値そのものが下がります。中小M&Aガイドラインが示す情報開示の原則、株式譲渡と事業譲渡での雇用の違い(民法625条)、リテンション報酬の税務(役員なら事前確定届出給与)、経済産業省のハンドブックが整理する競業避止の有効性の判断要素を解説します。
基本合意書(LOI)で決めることと法的拘束力|独占交渉義務をめぐる最高裁平成16年8月30日決定をわかりやすく
M&Aの基本合意書(LOI)は原則として法的拘束力がありませんが、独占交渉権や秘密保持には拘束力を持たせるのが通常です。独占交渉条項の効力と損害の範囲を示した最高裁平成16年8月30日決定などを原文で確認し、決めるべき事項と注意点を解説します。
許認可はM&Aで引き継げるか|建設業・宅建業・運送業・旅館業・飲食店の承継ルール
M&Aで許認可が引き継げるかは、株式譲渡か事業譲渡・合併かと、業法ごとの規定で決まります。建設業の事前認可(建設業法17条の2)、承継規定のない宅建業免許、運送業の譲渡・合併の認可、旅館業の承認、飲食店営業許可の届出をe-Govの条文で確認し、スキーム選びと実務の注意点を解説します。
会社売却後の生活設計と資産運用の考え方|売却直後1年のお金の流れ、手取りの確定、3つの財布、相続と名義預金の裁決
会社を売った後は、まとまった現金が手元に入る一方で、翌年の確定申告、表明保証の補償、社会保険の切り替え、相続税の負担の変化など、考えることが一気に増えます。売却直後1年のお金の流れ、生活資金・納税資金・長期資金に分ける考え方、名義預金の裁決事例、銀行から見た売却後のオーナーを解説します。
M&A仲介・FA契約書のチェックポイント|専任条項・直接交渉の制限・テール条項・報酬を中小M&Aガイドラインの目安で確認する
M&A仲介契約・FA契約は、一度結ぶと他社への依頼や自分で見つけた相手との交渉が制限され、契約が終わった後も手数料が発生することがあります。中小M&Aガイドライン(第3版)が示す目安(専任期間6か月〜1年、テール期間2〜3年以内など)をもとに、条項ごとの確認ポイントと質問例を整理します。
M&Aの手数料の仕組み|レーマン方式・着手金・中間金・最低手数料と、移動総資産基準で変わる報酬額
M&A仲介・FAの手数料は、着手金・月額報酬・中間金・成功報酬の組み合わせです。中小M&Aガイドライン第3版の計算例をもとに、レーマン方式と最低手数料、譲渡額・移動総資産など基準となる価額による違い、契約前の確認点と手取りへの影響を解説します。
士業・医療法人・社会福祉法人のM&Aの特徴|株式会社と何が違うか、資格要件・出資持分・認可と、最高裁平成22年4月8日判決
税理士事務所などの士業、医療法人、社会福祉法人のM&Aは、株式会社と同じようには進みません。社員の資格要件や顧客の同意、医療法人の出資持分と理事長要件、社会福祉法人の合併・事業譲渡と特別の利益供与の禁止を、法令と厚生労働省の資料、最高裁判決で確認して整理します。
M&Aマッチングサイトの使い方と注意点|情報の出し方・手数料・マッチング後の進め方
M&Aマッチングサイト(M&Aプラットフォーム)は、売り手が無料で登録できるものが多く、小規模な会社でも買い手を探せる仕組みです。中小M&Aガイドラインが示す情報の取扱い、サイトの選び方、手数料の計算例、掲載案件の信頼性、マッチング後に自分で進める工程と専門家の使い方を解説します。
M&Aの流れと期間をわかりやすく|準備・仲介契約・基本合意・DD・最終契約・クロージング・引継ぎまで
中小企業のM&Aは、相談と準備から仲介者・FAの選定、ノンネームシートと秘密保持契約、基本合意、デューデリジェンス、最終契約、クロージング、引継ぎ(PMI)へと進みます。中小M&Aガイドラインに沿って各工程の中身と期間の目安、会社法・税金・銀行・従業員の論点を整理します。
悪質な買い手によるM&Aトラブルと身を守る方法|中小企業庁の注意喚起・実例・チェックリスト
会社を売った後に経営者保証が外れない、会社の資金が抜かれる、約束の退職慰労金が支払われない。中小企業庁の注意喚起や中小M&Aガイドライン、M&A支援機関登録制度の登録取消しなど公的資料で確認できる実例をもとに、悪質な買い手の手口と、売り手が身を守る方法を解説します。
M&A支援機関登録制度とは|登録の要件・データベースの見方・取消しの実例と、仲介会社・FAの選び方
M&A支援機関登録制度は、中小M&Aガイドラインの遵守を宣言した仲介者・FAを国が登録する制度です。登録の要件と義務、データベースで分かる手数料体系、情報提供受付窓口、登録取消しの実例を公式資料で確認し、業者選びのポイントを整理します。
合併と株式譲渡の違い|手続き・債権者保護・税金・従業員への影響を比較(会社法の条文と判例)
会社を売る・グループを整理するとき、合併と株式譲渡のどちらを選ぶべきか。会社法上の手続き(株主総会、債権者保護、登記)、売り手と会社の税金、登録免許税、従業員の労働条件と最高裁平成28年2月19日判決、銀行借入への影響まで、表で比較して解説します。
M&Aの秘密保持契約(NDA)・ノンネームシート・IMとは|どの段階で何を開示し、情報漏えいをどう防ぐか
M&Aでは、会社名を伏せたノンネームシートで打診し、秘密保持契約(NDA)を結んだ相手に企業概要書(IM)を開示します。中小M&Aガイドラインに沿って、各書類の中身、ネームクリアの同意、NDAの条項、社内・取引先・銀行への情報管理を解説します。
社長依存の会社を売れる会社にするには|買い手の見方・5つの依存領域・引継ぎ期間と契約の工夫
社長がいないと回らない会社は、M&Aで価格が下がったり、買い手が見つからなかったりします。中小PMIガイドラインの失敗例をもとに、営業・技術・人・お金・管理の5つの依存領域の診断、売却前の準備、引継ぎ期間や顧問残留の決め方と税務、銀行の見方を解説します。
売却後、オーナーは会社に残るのか|引継ぎ期間・顧問契約・競業避止・キーマン条項と退職金の税務
会社を売った後もオーナーが一定期間残ることはよくあります。中小M&Aガイドライン・中小PMIガイドラインと会社法21条をもとに、引継ぎ期間と残り方、顧問契約、競業避止義務、キーマン条項の決め方と、退職金が否認されないための注意点を解説します。
株式の一部だけを売る・資本提携するには|保有比率ごとの権利、価格と税金、株主間契約の要点
会社を全部売るのではなく、株式の一部だけを売ったり、資本提携で出資を受けたりする方法があります。会社法上の保有比率ごとの権利(3分の1超・過半数・3分の2)、少数株式の価格、法人に売るときの時価をめぐる最高裁令和2年3月24日判決、新株発行の有利発行、株主間契約で決めることを解説します。
買収後の統合(PMI)で失敗しないために|中小PMIガイドラインに学ぶ100日の進め方と失敗例
中小企業のM&Aは、買った後の統合(PMI)で成否が決まります。中小企業庁の中小PMIガイドラインをもとに、経営統合・信頼関係構築・業務統合の3領域、Day.100までに集中して行うこと、ガイドラインが紹介する失敗例、会計・税務・銀行取引の統合のポイントを解説します。
買収後のPMIで一番苦労するところ|人・お金・システム・取引先の4つの壁と、白書・判例に学ぶ対策
M&Aの成約後、買収後の統合(PMI)で苦労する会社は少なくありません。白書の調査で最も多い課題は従業員の一体感。人・お金・システム・取引先の4つの領域で起きやすい問題と、労働条件の統一に関する最高裁判決、中小PMIガイドラインの活用法を解説します。
M&A売却後のトラブルと判例|表明保証違反・補償請求で何が争われたか(東京地裁平成18年・札幌地裁令和2年)
会社を売った後に表明保証違反で補償を求められたら。売主に約3億円の支払を命じた東京地裁平成18年判決と、約2.6億円の請求を棄却した札幌地裁令和2年判決を原文で確認し、結論の分かれ目と、契約・通知・税務の実務を解説します。
会社を売る前の「磨き上げ」とは|決算書・契約・人・不動産・株式をどこまで整えるか
M&Aで会社を売る前の磨き上げは、利益を大きく見せることではなく、買い手が安心して評価できる状態にすることです。決算書の会計処理、役員報酬や私的経費、契約とチェンジ・オブ・コントロール条項、労務、不動産、株式と経営者保証まで、DDで見られる点から逆算して整理します。
不動産を持つ会社のM&A|本社・工場・賃貸物件は一緒に売るか、切り離すか(株式譲渡・会社分割の税金と判例)
本社や工場の土地、賃貸物件を持つ会社を売るとき、不動産を一緒に売るか、売却前に切り離すかで、税金・価格・買い手の数が変わります。株式譲渡・会社分割・事業譲渡・オーナーへの移転の比較、含み益の扱い、土地譲渡類似株式の例外、不動産取得税の非課税の判例まで解説します。
M&Aで経営者保証を外すための実務|保証解除の交渉の時期・3つの方法・必要書類と契約条項
会社を売っても、売り手社長の経営者保証は自動的には外れません。中小企業庁の資料が「最も優先される対応」とするクロージング時の保証解除を実現するため、金融機関への相談の時期、解除・借換え・差替えの3つの方法、準備する書類、株式譲渡契約の条項、公庫・保証協会の制度を解説します。
同業を連続して買収する戦略(ロールアップ)と注意点|管理機能の集約・グループ税制・準備金の拡充枠・銀行の見方
同業の中小企業を続けて買収し、グループで規模を広げるロールアップ戦略。中小PMIガイドラインの集約の事例、持株会社か事業会社かの組み方、グループ法人税制と合併、中堅・中小グループ化税制(準備金90%・100%)、借入の積み上がりと銀行の見方、1件ごとのチェックリストを解説します。
売り手の顧問税理士がM&Aで果たす役割|中小M&Aガイドラインが期待する8つの支援と、価格・税金の判例・裁決
M&Aを考えた経営者が最初に相談するのは、顧問税理士であることが多いものです。中小M&Aガイドライン(第3版)が税理士に期待する役割(適正な申告と助言義務、株式の整理、課税関係の助言、税務DDへの協力、バリュエーションなど)を整理し、株式の時価をめぐる最高裁判決や裁決から、売り手の税務で注意すべき点を解説します。
株式譲渡契約(SPA)の要点|表明保証・補償・前提条件と、表明保証違反で約3億円の支払が命じられた判例
株式譲渡契約では、価格と支払に加え、表明保証、補償、前提条件、誓約事項を定めます。売主に約3億0,529万円の支払が命じられた東京地裁平成18年1月17日判決を原文で確認し、DDと買主の重過失、損害額、売り手が過大な責任を負わない条項を解説します。
1億円未満の小規模M&Aの進め方|相談先・手数料の公表データ・手続きの簡素化と注意点
譲渡額1億円未満の小規模M&Aは、手数料の負担が重くなりやすく、相談先の選び方で手取りが大きく変わります。中小企業庁の集計で譲渡額が小さいほど報酬率が高い実態、事業承継・引継ぎ支援センターやM&Aプラットフォームの使い方、簡易なDD、悪質な買い手への備えを解説します。
中小M&Aガイドライン(第3版)の要点|売り手の経営者が知っておくべき手数料・利益相反・最終契約のリスク
中小企業庁の中小M&Aガイドラインは2024年8月に第3版へ改訂されました。手数料と業務内容の説明、広告・営業の規律、仲介者の利益相反の禁止事項、テール条項、最終契約の7つのリスク、経営者保証、不適切な買い手の排除を、売り手の目線で整理します。
事業会社に売るか、ファンドに売るか|買い手のタイプで変わる価格・経営・従業員・売却後の関わり方
会社の売却先は、同業などの事業会社と、投資ファンドに大きく分かれます。それぞれの価格の考え方、売却後の経営と従業員の扱い、社長の残り方、再売却(エグジット)、借入を使った買収の影響を比べ、中小機構のファンド出資事業など公的な資料もあわせて、自社に合う買い手の選び方を解説します。
うまくいくM&Aと失敗するM&Aの違い|満足度の調査データと、中小PMIガイドラインが示す成功の条件
M&Aの成功は成約ではなく、当初の目的を実現できるかで決まります。中小PMIガイドラインが引用する調査では、M&A後の満足度が期待を下回った企業は24%。その理由と、成功した企業が早くから統合準備を始めている事実、最終契約後のトラブル、価格と銀行の視点を解説します。
会社の売却を従業員・取引先・銀行にどう伝えるか|伝える順番・時期と、株式譲渡・事業譲渡での違い
会社の売却(M&A)を、従業員・取引先・銀行にいつ、どの順番で、どう伝えるか。中小M&Aガイドラインの秘密保持の考え方、株式譲渡と事業譲渡で変わる雇用・契約の扱い、経営者保証の相談時期まで、税理士・公認会計士が整理します。
M&Aのトップ面談で話すこと・聞くこと|売り手の準備、確認すべき質問リスト、話さないほうがよいこと
トップ面談は、売り手と買い手の経営者が初めて直接会う場で、M&Aの成否を左右します。中小M&Aガイドラインと中小PMIガイドラインをもとに、売り手が準備すること、話すこと・聞くこと、話さないほうがよいこと、買い手側の作法、面談後の進め方を税理士・公認会計士が整理します。
会社の資金を吸い上げて逃げる「吸血鬼スキーム」の手口と見抜き方|中小企業庁の注意喚起と売り手の防衛策
M&Aで会社を買った直後に現預金を引き出し、経営者保証を外さないまま連絡を絶つ。いわゆる吸血鬼スキームの手口を、中小企業庁の注意喚起・中小M&Aガイドライン・登録取消しの公表資料で確認し、買い手の決算書や条件から見抜く方法、保証人としての法的な手段、税務の論点まで解説します。
赤字・債務超過の会社は売れるか、継げるか|事業譲渡・第二会社方式の注意点と、欠損金・詐害的会社分割の判例
赤字や債務超過の会社でも、事業に価値があれば売却や承継の道はあります。実態の債務超過の見方、株式譲渡・事業譲渡・第二会社方式の違い、繰越欠損金の制限とヤフー事件、詐害的会社分割の最高裁判決、経営者保証の整理まで、税理士・公認会計士が解説します。
企業価値と株価
年買法(時価純資産+利益×年数)とは|中小企業M&Aでの使われ方と、知っておきたい限界
中小企業のM&Aでよく使われる年買法(時価純資産に数年分の利益を足す方法)を、中小企業庁の中小M&Aガイドラインの記述と計算例で解説。加算する利益の種類と年数の決まり方、EV/EBITDA倍率法との違い、成長性や資産の偏りを反映しにくいといった限界、相続税の営業権評価との違いまで整理します。
企業価値の前提になる事業計画の妥当性|DCF法で株価が大きく変わる理由と、買い手・銀行が見るポイント
DCF法の株価は、事業計画の数字しだいで大きく変わります。最高裁令和8年9月30日決定で示された理論株価の幅、金融庁が示す「実現可能性の高い」計画の考え方をもとに、売上・利益・設備投資・運転資本の前提の作り方、買い手のDDでの検証、銀行の見方、売り手が準備すべきことを解説します。
取引先が集中している会社の評価と売り方|1社依存は株価をどう下げるか、価格を守る契約と準備
売上の多くを1社や少数の取引先に頼る会社は、M&Aで評価が下がりやすくなります。取引先の集中が株価に効く仕組み(倍率・割引率・正常EBITDA)、買い手がDDで見る契約のチェンジ・オブ・コントロール条項、アーンアウトや表明保証での対応、2026年施行の取適法、売る前にできる準備を解説します。
DCF法を中小企業に使うときの注意点|事業計画・割引率・現預金の扱いと、裁判所の判断
DCF法は将来のキャッシュ・フローから会社の価値を出す方法です。中小企業に使うと、事業計画や割引率の置き方ひとつで株価が大きく動きます。中小M&Aガイドラインの整理、非流動性ディスカウントをめぐる最高裁の決定、税務訴訟での現預金の扱いをもとに、注意点を解説します。
中小企業M&AはEBITDAの何倍で取引されるか|中小企業庁の公表データ(2024年度)で見る業種別・規模別の幅
中小企業のM&Aは、EBITDAの何倍で取引されているのか。中小企業庁がM&A支援機関登録制度の実績報告をもとに公表した集計結果から、EV/EBITDA倍率・PER・PBRの業種別・純資産規模別の分布を紹介し、正常EBITDAとの関係や数字の読み方の注意点を解説します。
株式価値と事業価値(企業価値)の違い|EV・ネットデット・非事業用資産から「株の値段」を出す流れ
M&Aの提示額が「事業価値」なのか「株式価値」なのかで、オーナーの手取りは大きく変わります。事業価値(EV)から有利子負債・現預金・負債類似項目・非事業用資産を調整して株式価値を出す流れを、中小企業庁の公表資料と計算例で解説します。
のれんの会計処理と税務|20年以内の償却・減損、資産調整勘定の5年償却と、決算書・銀行の見え方
M&Aで時価純資産を超えて払った部分が「のれん」です。会計では20年以内に規則的に償却し、価値が落ちれば減損します。税務では事業譲渡などで資産調整勘定として5年で損金になる一方、株式取得では損金になりません。会計と税務の違い、決算書と銀行の見え方を解説します。
買収後ののれんの減損と銀行の見え方|減損の判定、子会社株式の評価損が税務で認められない場合、格付けへの影響
M&Aで買った会社が計画どおりに稼げないとき、決算書ではのれんの減損や子会社株式の評価損が生じます。会計の判定の流れ、税務で評価損が損金にならない場合(法人税基本通達9-1-9と裁決)、銀行が実態の純資産・債務償還年数・財務制限条項でどう見るかを、計算例で解説します。
債務超過の会社を1円で売る・買うときの注意点|経営者保証・オーナー貸付金・税金・詐害行為の判例
債務超過の会社の株式を1円で譲渡するM&Aは珍しくありません。ただし、借入の個人保証、オーナーの貸付金、低額譲渡の税金、債権者を害する事業譲渡・会社分割(会社法23条の2・759条4項、最高裁平成24年10月12日判決)など、価格以外の論点が多くあります。売り手・買い手の注意点を解説します。
少数株主の株価と支配権プレミアム|1株の値段が保有割合で変わる理由と、非流動性ディスカウントをめぐる最高裁の判断
同じ会社の株式でも、会社を支配できる株式と少数株主の株式では1株の値段が変わります。支配権プレミアム・マイノリティ・ディスカウント・非流動性ディスカウントの意味、相続税の配当還元方式や法人税基本通達の企業支配株式の扱い、最高裁の決定、少数株主との売買の実務を解説します。
ネットデット(純有利子負債)と現預金の扱い|M&Aの株価を左右する「負債類似項目」と「現金同等物」
M&Aで事業価値から株式価値を出すときに差し引くネットデット(純有利子負債)。有利子負債と現預金だけでなく、未払退職金・リース債務・未払税金などの負債類似項目、保険積立金・遊休不動産などの非事業用資産、事業に必要な現預金の扱いまで、中小企業庁の算定式をもとに解説します。
正常EBITDAとは|オーナー報酬・一過性の損益・関係者取引の調整項目と、DDで見られるポイント
M&Aの価格の土台になる「正常EBITDA(調整後EBITDA)」とは何か。中小企業庁が公表する算定式をもとに、オーナーの役員報酬、一過性の売上・費用、親族や関連会社との取引、未払残業代など調整項目の考え方を、計算例と税務・銀行の視点から解説します。
役員報酬・オーナー個人の経費の正常化|M&Aで利益をどう引き直すか、税務調査で否認された裁決事例
中小企業の利益は、社長の役員報酬や個人的な経費の入れ方で大きく変わります。M&Aで買い手がどう引き直すか、家族役員の報酬や私的な支出が税務上どう扱われたか(国税不服審判所の裁決)、売却前に整えるべきことと銀行の見方まで、公認会計士・税理士が解説します。
価格調整の方法|クロージング調整とロックドボックスの違い、中小企業のM&Aでどちらを選ぶか
M&Aの価格は、契約時の数字で固定するか、クロージング日の数字で精算するかで、売り手と買い手のリスクが変わります。クロージング調整(完了時精算)とロックドボックスの仕組み、リーケージ(価値の流出)の定め方、中小M&Aガイドラインが示す注意点、配当・退職金を使う場合の税金、銀行の視点まで解説します。
会社が持つ不動産と企業価値|含み益・含み損はM&A価格と相続税評価でどう扱われるか(裁決・判例つき)
会社が持つ土地・建物は、帳簿価額・時価・相続税評価額という3つの値段を持ちます。M&Aの価格で含み益・含み損がどう反映されるか、相続税評価の3年ルールや総則6項をめぐる裁決・最高裁判決、株式譲渡と事業譲渡の違い、銀行の実態BSでの見え方を解説します。
退職給付債務・未払退職金は株価にどう影響するか|M&Aの価格と相続税評価で扱いが違う理由
決算書に載っていない従業員の退職金は、M&Aでは「負債と同じもの」として価格から差し引かれることがあります。中小企業の会計に関する指針の簡便的方法、中退共との違い、財産評価基本通達186で引当金が負債にならない相続税評価、役員退職金の扱い、銀行の見方まで、計算例で解説します。
相続税評価額・税務上の時価・M&A価格はなぜ違うか|同じ株に3つの値段がつく理由と、時価をめぐる判例・裁決
同じ会社の株式でも、相続税評価額、所得税・法人税でいう時価、M&Aで合意する価格は一致しません。それぞれの決まり方と違いが生まれる理由を整理し、タキゲン事件の最高裁判決、訴訟上の和解価格を時価と認めなかった裁決など、税務上の時価をめぐる判例・裁決を公式情報で紹介します。
株式の買取りで税務上問題にならない価格|所得税法・法人税法の「時価」、所得税基本通達59-6と最高裁令和2年3月24日判決
少数株主や親族から自社株を買い取るとき、税務上問題にならない価格はいくらか。買い手と売り手の組み合わせごとの課税ルール、所得税基本通達59-6の4つの条件、法人税基本通達9-1-14、自己株式の買取りの注意点を整理し、最高裁令和2年3月24日判決などの判例・裁決を公式情報で紹介します。
運転資本の調整と価格調整条項|M&Aの「正常運転資本」とクロージング調整の考え方
M&Aの価格調整でよく使われる運転資本(売掛金+在庫−買掛金)の調整とは何か。正常運転資本(目標水準)の決め方、クロージング日の実績との精算、季節変動や資金操作への備え、中小M&Aガイドラインが示す株価調整条項の注意点、税務と銀行の視点まで解説します。
オーナーの急逝
社長が亡くなったら口座・借入・経営者保証はどうなる?凍結の範囲と相続人の保証債務、裁決事例
オーナー社長が亡くなると、個人の預金は凍結され、会社の借入には経営者保証が残ります。個人口座と法人口座の違い、遺産分割前の払戻し制度、会社の借入と役員借入金、相続される保証債務と相続放棄の期限、保証債務が相続税で控除されなかった裁決事例を解説します。
M&Aの途中でオーナーが亡くなったら|基本合意・契約締結後・クロージング後の段階別に、契約・株式・相続税の扱いと判決
会社の売却交渉の途中でオーナーが亡くなると、株式は相続人の共有になり、仲介契約は終了し、買い手が手を引くこともあります。基本合意後・契約締結後・クロージング後の段階別に、株式の扱い、相続税の評価(基本合意の価格で相続直後に売った事案の東京地裁・東京高裁判決)、譲渡所得の申告を解説します。
死亡退職金・弔慰金の税務|遺族の相続税と非課税枠、会社の損金算入と過大退職金の裁決事例
オーナー社長が亡くなったとき、会社が遺族に払う死亡退職金・弔慰金は、遺族側では相続税(500万円×法定相続人の非課税枠)、会社側では損金算入の時期と過大退職金が問題になります。公表裁決・判決を表で整理し、自社株評価や決算書・銀行への影響まで解説します。
オーナー急逝に備えるチェックリスト|緊急時の事業承継計画で決めておく30項目
オーナー経営者が突然亡くなっても会社を止めないために、平時に決めておくべきことをチェックリストにまとめました。取締役と定款、株式と遺言、口座・保険・退職金、銀行・取引先・従業員への連絡まで、会社法と税務のポイントを添えて、緊急時の承継メモの作り方を解説します。
非上場株式の相続税をどう納めるか|納税資金の作り方、金庫株の特例、延納・物納の要件と裁決事例
オーナー社長が急逝すると、相続人は換金しにくい自社株に対して10か月以内に相続税を納めなければなりません。生命保険・死亡退職金・金庫株(みなし配当の特例と取得費加算)・延納・物納の要件と順番を国税庁の資料で整理し、物納が認められなかった非上場株式の裁決や延納取消しの裁決も紹介します。
相続で共有になった株式の議決権|権利行使者の指定と最高裁判例(平成2年・9年・11年・27年)
オーナーの株式が遺産分割前に相続人の共有になると、議決権は誰がどう行使するのか。会社法106条の権利行使者の指定と通知、持分の価格の過半数で決めるとした最高裁判例、会社の同意だけでは足りないとした平成27年判決、訴えの原告適格、会社・相続人の実務対応と税務まで解説します。
経営者の万一に備える生命保険と資金繰り|必要保障額の考え方、保険の経理、裁決・判例で見る注意点
社長が急逝すると、会社には借入の返済、売上の落ち込み、死亡退職金、相続人からの自社株買取りなどの資金需要が一度に生まれます。法人契約の生命保険で備える必要保障額の考え方、保険料の経理、保険金と株価の関係、受取人をめぐる裁決・判例、金庫株の特例を解説します。
事業オーナーが亡くなったら、次の日から会社はどうなるか|代表権・株式・銀行・お金の動きと期限
オーナー社長が急に亡くなった翌日から、会社では何が止まり、何を決めなければならないのか。代表取締役の欠員と会社法の手続き、相続人の共有になる株式と議決権、会社の口座と借入・経営者保証、死亡退職金、3か月・4か月・10か月などの期限を時系列で整理します。
代表取締役が亡くなったら?いなくなったときの手続き|取締役会・株主総会・登記の順番と判例
代表取締役が急逝すると、会社には契約や支払いを決める人がいなくなります。会社法の規定に沿って、取締役会設置会社・非設置会社・取締役が社長1人の会社ごとに、後任の選び方、株主総会の開き方、一時取締役、登記の期限、銀行への影響を解説します。
経営者の遺言の書き方|自社株を誰に、どう遺すか(公正証書・遺留分・議決権の空白を防ぐ)
オーナー経営者が遺言を残さずに亡くなると、自社株は相続人の共有になり、会社の意思決定が止まることがあります。遺言の種類の選び方、株式を後継者に遺す書き方、遺言執行者、遺留分と民法特例、事業承継税制や定款との関係を、条文と判例に沿って解説します。
M&Aの資金調達
買収後の銀行取引の整理|対象会社の借入の借換え、経営者保証の解除・移行、格付けと債務償還年数
会社を買った後は、対象会社の既存借入を続けるか借り換えるか、売り手の経営者保証をどう外すか、買い手グループの格付けがどう変わるかを整理する必要があります。中小M&Aガイドライン・中小PMIガイドラインと著書の格付けモデルをもとに、買収後100日の銀行対応を解説します。
LBOはどの規模から使うものか|中小企業のM&Aで相談すべき金融機関と、公庫・保証協会の上限額
LBO(買収先の稼ぎで返す借入)は、大企業やファンドだけのものではありません。ただし、契約や担保の手間に見合う規模かどうかの見極めが必要です。規模の考え方、メガバンク・地銀・信金・公庫・保証協会の役割と上限額、劣後ローンや企業価値担保権、銀行の見え方まで解説します。
融資を使ったM&Aの仕組み|LBO・買い手本体での借入・SPCの違いと、返済原資・税金・銀行の見え方
M&Aの買収資金を融資でまかなう方法は、買い手本体での借入、SPC(受け皿会社)を使うLBO、後継者個人の借入の3つに分かれます。それぞれの仕組み、返済原資の流れ、会社法の分配可能額や配当の税金、公庫・保証協会の制度、債務償還年数で見た銀行の評価まで解説します。
M&Aで融資をどう使うか、銀行はM&A融資のどこを見るか|自己資金の残し方、実態純資産、債務償還年数と格付け
M&Aの買収資金に融資を使うなら、いくら借りて、いくら手元に残すか。銀行はM&A融資で、買収価格の根拠、正常な収益力、のれんを除いた実態純資産、債務償還年数、デューデリジェンスの結果、経営体制を見ます。著書の銀行格付けモデルと、協調融資の事例をもとに解説します。
M&A融資で使える公的制度|日本政策金融公庫の事業承継・集約・活性化支援資金と、信用保証協会の事業承継関連保証
M&Aや事業承継の資金に使える公的な融資・保証制度を、公式ページで確認した内容で整理します。公庫の事業承継・集約・活性化支援資金と資本性ローン、信用保証協会の7つの事業承継関連保証、経営承継円滑化法の認定と別枠、使い分けと銀行の見え方まで解説します。
M&A融資の返済期間の考え方|のれん部分・不動産部分・運転資金を分けて組む方法と、銀行の見え方
M&Aの買収資金を何年で返す計画にするかは、資金繰りと格付けを左右します。のれん部分・不動産部分・運転資金を分けて返済期間を組む方法を、公庫の返済期間、会計と税務ののれんの扱い、債務償還年数の試算例とあわせて解説します。
売り手の取引銀行は買収後もそのまま使えるか|期限の利益・チェンジオブコントロール条項・経営者保証の整理
株式譲渡で会社を買っても、借入は原則そのまま残ります。ただし、銀行取引約定書の報告義務や期限の利益の喪失事由、融資契約のチェンジオブコントロール条項、売り手の経営者保証の扱いには注意が必要です。民法、最高裁昭和45年判決、ガイドラインの特則から解説します。
親族内承継
事業用の不動産(社長個人の所有)をどう承継するか|会社への貸し方で変わる相続税評価、小規模宅地等の特例、売却・贈与の比較
本社や工場の土地建物を社長個人が持ち、会社に貸しているケースは少なくありません。賃貸借・使用貸借・無償返還届出で変わる土地の評価、特定同族会社事業用宅地等(400㎡・80%減額)の要件、相続・贈与・会社への売却の比較を、国税庁の資料と裁決・判決で解説します。
会長になった先代の報酬はいくらが妥当か|分掌変更・役員退職金と関わり方の裁決・判例
社長を譲って会長になった先代の報酬は、高すぎても低すぎても問題になります。会長の報酬が後継社長の2倍で退職金が否認された裁決、非常勤役員の報酬が過大とされた裁決、分割支給の退職金が認められた判決などを一覧にし、報酬の水準と関わり方の決め方を解説します。
子どもには先に外で修業させるべきか|後継者のキャリア6つのパターンと、それぞれの人生の選び方
後継者候補の子どもを、まず他社で働かせるか、最初から自社に入れるか。正解は人によって違います。社外での経験の一般的な期間、同業大手・異業種・新卒入社・戻らない選択・中継ぎなど6つのパターンの向き不向き、事業承継税制の役員要件から逆算した時期、戻るときに決めておくことを整理します。
経営承継円滑化法の遺留分に関する民法特例|除外合意・固定合意・付随合意の使い方と手続き、合意が効力を失う場合
経営承継円滑化法の民法特例は、後継者に贈与した自社株を遺留分の計算から外す(除外合意)、または合意時の価額に固定する(固定合意)制度です。条文に沿って要件、付随合意と衡平の措置、経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可、合意が効力を失う場合、計算例と家族での話し合い方を解説します。
オーナー家の資産管理会社と事業会社の関係|株式・不動産の持ち方、配当の税金、株価評価と銀行の見方
オーナー家の資産管理会社が事業会社の株式や不動産を持つと、配当・賃料・株価評価・事業承継税制・融資の見え方がすべて変わります。受取配当等の益金不算入、株式等保有特定会社の判定と東京高裁判決、同族会社の行為計算否認の最高裁判決まで、事業承継の視点で整理します。
子どもに会社を継がせるメリット・デメリット|親族内承継の税金・株価・銀行への影響と、家族で話し合う材料
子どもに会社を継がせる親族内承継には、株式を贈与・相続で渡せる、事業承継税制を使えるといった利点がある一方、税負担、他の相続人との公平、経営者保証、本人の人生の選択という課題もあります。最新の調査データと制度を踏まえ、社内承継・M&Aと比べながら判断材料を整理します。
後継者に自社株を集めると遺留分はどうなる?|遺留分侵害額請求の仕組み、民法特例(除外合意・固定合意)と税金
後継者に自社株を集中させると、ほかの相続人の遺留分を侵害することがあります。2019年改正後の遺留分侵害額請求(金銭請求)の仕組み、株価の評価時点の問題、経営承継円滑化法の除外合意・固定合意の要件と手続き、株式で支払ったときの譲渡所得課税まで、条文と国税庁資料で解説します。
自社株を贈与したときの贈与税の計算例|株価の出し方から、暦年課税・相続時精算課税・事業承継税制の税額比較まで
自社株を後継者に贈与すると贈与税はいくらか。株主区分と評価方式の決め方、中会社の株価の計算、暦年課税(一般税率・特例税率)と相続時精算課税の税額、一括と分割の比較、延納、贈与株式の評価が争われた裁決・判決まで、国税庁の資料をもとに計算例で解説します。
娘婿・配偶者が会社を継ぐときの注意点|養子縁組の有無で変わる相続・贈与税、離婚のリスク、最高裁判例
娘婿や配偶者が後継者になる事業承継では、養子縁組をするかどうかで相続人になるか、贈与税の税率、相続税の2割加算が変わります。節税目的の養子縁組に関する最高裁判決、離婚・離縁で株式はどうなるか、配偶者が継ぐ場合の二次相続と経営者保証まで解説します。
後継者に安く株を売ったときの課税|みなし贈与(相続税法7条)とみなし譲渡(所得税法59条)、持株会社に売る場合の三重の課税
親が後継者に自社株を安く売ると、後継者にみなし贈与、持株会社に売れば親にみなし譲渡と会社の受贈益が生じることがあります。個人に売る場合と法人に売る場合の違いを、所得税基本通達59-6、最高裁令和2年3月24日判決、相続税法7条をめぐる判決・裁決とともに計算例で解説します。
自社株を暦年贈与・相続時精算課税で後継者に移す方法|税額の計算例、株価が低い年の選び方、否認された裁判例
自社株を後継者に贈与で移すとき、暦年贈与と相続時精算課税のどちらを使うか。令和6年からの110万円基礎控除と7年加算、税額の計算例、名義変更の手続き、配当還元方式や総則6項で否認された裁判例、銀行から見た注意点まで解説します。
兄弟で会社を継ぐ・兄弟が株主になるリスク|50%ずつの株式、共有株式の判例、買取りの税金と対策
兄弟で事業承継すると、株式を半分ずつ持つ、相続で株式が共有になる、といった形から経営の行き詰まりが起きやすくなります。会社法の決議要件と少数株主権、共有株式の議決権に関する最高裁判決、兄弟から株式を買い取るときの税金、株主間契約や種類株式などの対策を解説します。
配偶者の役員報酬・退職金と事業承継|妻・夫への報酬が過大とされた裁決、退任時の退職金と分掌変更の注意点
オーナーの配偶者が役員として報酬を受けている会社は多くあります。承継のときに配偶者の報酬や退職金をどうするかは、法人税の損金算入、相続税の配偶者の税額軽減、銀行の保証の問題につながります。代表者の妻や母への報酬が過大とされた裁決、分掌変更による退職金の通達をもとに整理します。
事業承継と銀行|後継者の信用をどうつくるか(格付け・経営者保証・情報開示の実務)
事業承継で、銀行は「会社」だけでなく「次の社長」も見ています。銀行が後継者のどこを見るのか、代表交代の前後にやるべきこと、経営者保証ガイドラインの特則、ローカルベンチマークや事業承継計画の使い方まで、後継者の信用づくりを税理士・公認会計士が解説します。
事業承継のロードマップとチェックリスト|5年前から何をするか(株式・税金・銀行・家族)
事業承継は代表交代の5年前から準備すると選択肢が広がります。事業承継ガイドラインの5つのステップに沿って、5年前・3年前・1年前・交代時・交代後にやることをチェックリスト化。事業承継税制の期限、遺留分、銀行と経営者保証、注意したい判例も解説します。
事業承継のタイミングはいつ?何歳で、何年前から準備するか|データ・税制・株価・銀行から逆算する
事業承継は何歳で、いつから準備すればよいのか。社長の平均年齢と交代時の年齢のデータ、後継者育成と株式移転にかかる期間、事業承継税制の期限と後継者の要件、暦年贈与の7年加算、株価と業績、銀行の見方から、承継のタイミングを逆算する方法を解説します。
後継者の育て方と社内での立ち位置|段階的な権限移譲、銀行との関係、先代の退き方と退職金の裁決事例
後継者は、役職を与えるだけでは育ちません。社内でどの順番で何を任せるか、古参の役員や従業員との関係、決算書と銀行との付き合い方、社外での学びの場、先代が会長として残るときの権限の分け方と退職金の注意点を、公的資料と公表裁決事例をもとに解説します。
後継者が決まらないときの選択肢|親族・社内・外部招聘・M&A・廃業を比べる、データと期限と判断の順番
子どもが継ぐかわからない、社内にも適任者がいない。後継者が決まらないときの選択肢を、親族内承継・社内承継(MBO・EBO)・外部招聘・所有と経営の分離・M&A・廃業に分けて比べます。後継者不在率などのデータ、事業承継税制の期限、公的窓口の実績、銀行と従業員への影響から、判断の順番を整理します。
段階的な事業承継|代表交代が先か、株式が先か。退職金・株価・事業承継税制・経営者保証から考える順番
事業承継は、社長の交代と株式の移転を同時に行う必要はありません。代表交代を先にする場合と株式を先に渡す場合のメリット・リスクを、分掌変更による退職金の通達と裁決、退職金と株価の関係、事業承継税制の代表権の要件、拒否権付株式、経営者保証の特則から整理します。
制度と最新動向
事業承継税制の特例の期限(2027年)と今やるべきこと|特例承継計画は2027年9月30日まで、贈与・相続は12月31日まで
法人版事業承継税制の特例措置は、特例承継計画の提出期限が2027年9月30日、贈与・相続の適用期限が2027年12月31日です。令和8年度改正による延長、特例と一般措置の違い、期限後の見通し(経産省の抜本見直し要望)、期限までにやるべきことを国税庁・中小企業庁の資料で整理します。
株式売却益と高所得者の追加課税を試算|令和9年分から1.65億円・30%、いくら売ると負担が増えるか(退職金・分割譲渡の比較つき)
令和8年度税制改正で、極めて高い水準の所得に対する追加の所得税は、令和9年分から特別控除額1億6,500万円・税率30%に見直されました。財務省・国税庁の資料で仕組みを確認し、M&Aの株式売却益が3億〜30億円の場合の税負担、退職金との組み合わせ、2年に分けて譲渡した場合を試算します。
金融所得課税の強化とオーナーへの影響|令和9年分から1.65億円・30%に、M&Aの株式売却益は対象になる
超高所得者の追加負担(極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置)は、令和8年度改正で特別控除額が1億6,500万円、税率が30%に見直され、令和9年分から適用されます。財務省・国税庁の資料で仕組みと適用時期を確認し、M&Aの株式売却益への影響を試算します。
総則6項と株式評価|通達どおりでも否認される場合と、否認されなかった判決(最高裁令和4年4月19日ほか)
財産評価基本通達6項(総則6項)は、通達どおりの評価が著しく不適当な場合に別の方法で評価できる定めです。最高裁令和4年4月19日判決の判断枠組み、非上場株式で適用された裁決、否認が取り消された東京地裁令和7年1月17日判決まで、事案と線引きを一次情報で解説します。
M&A・事業承継に強い税理士の選び方|7つのチェックポイントと面談で聞くべき質問
M&A・事業承継に強い税理士は、申告の正確さだけでなく、株価、手取りの試算、組織再編の税務、DD、経営者保証と銀行まで見通せるかで選ぶべきです。中小M&Aガイドラインが示す税理士・公認会計士の役割を踏まえ、7つのチェックポイントと面談で使える質問をまとめました。
M&A・事業承継の用語集|LOI・DD・SPA・表明保証から、株価評価・事業承継税制・会社法の用語まで
M&A・事業承継で出てくる用語を、進め方、契約、株価・企業価値、税金、会社法・民法、制度の6つに分けて、オーナー経営者向けにかみくだいて説明します。条文番号や期限は法令・国税庁・中小企業庁の情報で確認し、詳しい解説記事へのリンクもまとめました。
M&A保険(表明保証保険)とは|補償される範囲・されない範囲、DDとの関係、表明保証違反の判例
M&A保険(表明保証保険)は、株式譲渡契約の表明保証違反で生じた損害を保険会社が補う仕組みです。中小M&Aガイドラインでの位置づけ、補償の対象外になりやすい事項、DDとの関係、保険料の決まり方、補助金・税務との関係、表明保証違反の裁判例まで解説します。
事業承継・M&Aの補助金と公的支援|事業承継・M&A補助金、引継ぎ支援センター、税制・金融の支援まで
事業承継やM&Aで使える公的支援を、補助金(事業承継・M&A補助金の4つの枠)、相談窓口(事業承継・引継ぎ支援センター)、税制(事業承継税制・事業再編投資損失準備金)、金融(保証・公庫)に分けて整理。使うときの注意点と銀行の見え方も、税理士・公認会計士が解説します。
事業承継と経営者保証|ガイドラインの「特則」と、後継者に保証を引き継がせないための実務
事業承継で後継者が一番ためらうのが、会社の借入の経営者保証です。経営者保証ガイドラインの事業承継時の特則(二重徴求の原則禁止)、事業承継特別保証、M&A時の保証解除、保証債務と税金の裁決事例まで、税理士・公認会計士が解説します。
中小企業M&Aの件数と最近の傾向|2026年版中小企業白書のデータで見る、後継者不在・廃業・M&Aの今
中小企業のM&Aは増えているのか。2026年版中小企業白書のデータ(M&A件数5,115件、後継者不在率50.8%、休廃業・解散6.8万件、引継ぎ支援センターの成約件数)と、中小M&A市場改革プラン、悪質な買い手への対策、金融機関の動きまで、税理士・公認会計士が整理します。
特例承継計画の書き方と提出|様式第21の記載事項、承継後5年間の経営計画の書き方、変更手続きと期限(2027年9月30日)
事業承継税制の特例措置を使うには、特例承継計画(様式第21)を2027年9月30日までに都道府県へ提出し、確認を受ける必要があります。中小企業庁のマニュアルをもとに、記載事項、承継前の経営計画と承継後5年間の計画の書き方、認定支援機関の所見、変更手続き、提出後の流れを解説します。
事業承継税制の取消し・納税猶予が打ち切られる場合|5年間とその後で違う確定事由、利子税、M&Aで売るときの免除
事業承継税制の納税猶予は、後継者が代表を退く、株式を譲渡する、資産管理会社に該当する、継続届出書を出し忘れるなどで打ち切られ、猶予税額と利子税を納めることになります。国税庁・中小企業庁の資料をもとに、5年間とその後の違い、雇用8割要件、M&Aで売る場合の免除まで整理します。
事業承継税制(特例措置)の要件をわかりやすく|会社・後継者・先代経営者の要件と、取得株数・期限の確認ポイント
法人版事業承継税制の特例措置を使うには、会社・後継者・先代経営者のそれぞれに要件があり、特例承継計画の提出(2027年9月30日まで)と贈与・相続(2027年12月31日まで)の期限もあります。国税庁・中小企業庁の資料をもとに、要件を表で整理し、取得株数の計算例や手続きの期限まで解説します。
非上場株式の相続税評価の基本|類似業種比準・純資産価額・配当還元の使い分けと、否認された裁決・判例
非上場株式(取引相場のない株式)の相続税評価は、株主の区分と会社規模で評価方法が決まります。財産評価基本通達の会社規模の基準、3つの評価方式の算式、特定の評価会社、配当還元方式が否認された裁決、譲渡時の評価をめぐる最高裁判決まで、一次情報で解説します。
非上場株式の評価見直しの最新動向(2026年10月)|国税庁の残余利益方式案と経産省意見書、決まっていること・いないこと
国税庁の有識者会議が示した非上場株式の新しい評価方法(残余利益方式)の案に、経済産業省・日本商工会議所が反対・慎重論を示しています。会計検査院の指摘から骨子、試算、意見書、国会答弁までの流れを一次資料で整理し、現時点で確定していない点とオーナーの備えを解説します。
M&Aの税務
事業譲渡の税金|売り手の法人税と株主への還元、消費税の課税・非課税、不動産の移転コスト、買い手ののれん償却
事業譲渡では、売り手の会社に譲渡益の法人税等がかかり、代金を株主に戻すときにも課税されます。資産ごとに課税・非課税が分かれる消費税、負債の引受けを対価とした裁決、不動産取得税・登録免許税、買い手の資産調整勘定(5年償却)まで、株式譲渡との違いを整理します。
M&Aの買い手側の税務|株式の取得費、のれん(資産調整勘定)、買収ローンの利息と否認リスク
会社を買う側の税務を、株式取得と事業譲渡の違いから整理します。株式の取得価額に含める費用、会計ののれんと税務の資産調整勘定の違い、買収ローンの利息の損金算入と過大支払利子税制、ユニバーサルミュージック事件などの判例、銀行の見え方まで解説します。
会社分割の税務|適格・非適格の要件、分割後に株式を売る場合の注意点、ヤフー事件・IDCF事件
会社分割は、適格分割なら帳簿価額のまま資産を移せますが、要件を外れると時価で課税されます。適格要件、分割後に株式を売るM&Aでの判定、不動産取得税の非課税要件、組織再編の行為計算否認を認めたヤフー事件・IDCF事件の最高裁判決を解説します。
事業譲渡の消費税|資産ごとの課税・非課税、のれんと負債引受けの扱い、対価の区分、買い手の仕入税額控除と裁決事例
事業譲渡は資産を一つずつ譲渡するものとして扱われ、建物・設備・在庫・のれんは課税、土地・売掛金は非課税です。負債の引受けも対価になること、対価の区分の仕方、売り手の課税売上割合、買い手の仕入税額控除・インボイス・住宅用建物の制限を、公表裁決事例とともに計算例で解説します。
持株会社が子会社株式を売るときの税務|法人株主の譲渡益課税、売却前配当と子会社株式簿価減額特例
持株会社(法人株主)が子会社株式を売ると、譲渡益は法人の所得として法人税等の対象になります。個人株主との違い、売却前の配当と受取配当等の益金不算入、子会社株式簿価減額特例の要件と適用除外、自己株式取得の注意点、公表裁決・判例まで解説します。
売却前の債権放棄・DESと税金|オーナー貸付金の整理で生じる債務免除益とみなし贈与、判例・裁決で確認
M&Aの前にオーナー貸付金を債権放棄やDES(デット・エクイティ・スワップ)で整理すると、会社に債務免除益が生じ、他の株主へのみなし贈与が問題になることがあります。繰越欠損金と期限切れ欠損金、相続税法基本通達9-2・9-3、法人の債権放棄と寄附金の裁決、貸倒損失の最高裁判決(興銀事件)をもとに解説します。
自己株式の取得とみなし配当|会社に株を売ると配当課税になる仕組み、計算例、判例・裁決
非上場会社が株主から自己株式を買い取ると、資本金等の額を超える部分はみなし配当として総合課税されます。個人株主・法人株主の課税、源泉徴収、会社法の手続と財源規制、混合配当をめぐる最高裁令和3年3月11日判決や、みなし配当を認めた公表裁決を解説します。
売却前の配当は得か|配当の総合課税と株式譲渡の20.315%を比較、法人株主の益金不算入と簿価減額特例、判例・裁決
会社を売る前に余剰資金を配当で受け取るか、株式の価格に含めて売るか。個人株主では配当は総合課税で最高約49%、株式譲渡は20.315%なので、多くの場合は配当が不利です。法人株主の益金不算入と子会社株式簿価減額特例、IBM事件や公表裁決、契約上の注意点まで解説します。
アーンアウトの課税のタイミング|追加対価はいつ課税されるか、権利確定主義と代金返還の裁決で読む売り手・買い手の税務
業績に応じて追加の代金を払うアーンアウトは、売り手にとっては「いつ課税されるか」、買い手にとっては「株式の取得価額か損金か」が問題になります。株式の譲渡所得の収入すべき時期の通達、権利確定主義を示した最高裁判決、条件不成就で返還された代金を取得価額の減額とした裁決、損害賠償金とされた裁決をもとに整理します。
会社の売却後に海外移住すると税金はどうなるか|出国税(国外転出時課税)、非居住者の株式譲渡、住所の判定の判例・裁決
会社を売って海外に移住したいという相談が増えています。売却前に出国すると、株式の含み益に出国税(国外転出時課税)がかかる場合があり、非居住者になっても日本で課税される株式の譲渡もあります。制度の要件と、住所(生活の本拠)が争われた最高裁判決・裁決をもとに、移住のタイミングと注意点を整理します。
買い手がのれんを損金にできるスキーム|資産調整勘定の5年償却(法人税法62条の8)と、株式取得では損金にならない理由
M&Aののれん代は、株式取得では損金になりませんが、事業譲渡や非適格分割・合併では資産調整勘定として60か月で損金にできます。法人税法62条の8の条文、国税庁の別表十六(十一)、IDCF事件の最高裁判決をもとに、スキームの比較と価格・銀行への影響を解説します。
グループ法人税制とM&A|完全支配関係の取引(譲渡損益の繰延べ・寄附金・現物分配)が売却・買収でどう動くか
100%の資本関係がある会社の間では、グループ法人税制により、資産の譲渡損益の繰延べ、寄附金・受贈益の扱い、適格現物分配などが強制的に適用されます。子会社を売ると繰り延べた損益が戻ること、買収で中小法人の特例を失う場合、裁決事例を交えてM&Aでの影響を解説します。
持株会社経由で売るか、個人で売るか|M&Aの手取りと再投資を比較、売却前の持株会社化の税金と判例
会社を売るとき、オーナー個人が株式を売れば譲渡益に20.315%、持株会社が売れば法人税等がかかり、お金は会社に残ります。手取りと再投資の比較、売却前の配当(益金不算入)の効果、売却直前の持株会社化(株式移転・株式の売却)の注意点、最高裁令和2年3月24日判決などを解説します。
相続した株式を会社に売る特例|みなし配当の特例(措法9条の7)と取得費加算、期限・届出と否認された裁決
相続した非上場株式を発行会社に売ると、通常はみなし配当として総合課税されますが、相続税を納める人が期限内に売れば譲渡所得(20.315%)になる特例があり、相続税の取得費加算も併用できます。要件・届出・計算例と、期限や代償金をめぐる裁決、国税庁の照会回答を解説します。
M&Aと繰越欠損金|株式譲渡・合併で引き継げる場合と制限、ヤフー事件・TPR事件の教訓
赤字の会社を買えば繰越欠損金で節税できる、とは限りません。株式譲渡で欠損金が会社に残る場合の欠損等法人の制限、合併で引き継ぐときの支配関係5年・みなし共同事業要件、ヤフー事件・TPR事件の判決、公表裁決、価格への反映と銀行の見え方まで解説します。
M&A・事業承継の税金Q&A|株式譲渡の20.315%、退職金、親族への売買、繰越欠損金まで、よくある質問と判例・裁決
M&A・事業承継の税金について、オーナー経営者からよくいただく質問に答えます。株式譲渡の税率と令和9年分からの追加負担、役員退職金と否認の裁決、親族・会社への売買の時価、相続した株式の売却の特例、繰越欠損金とのれん、消費税・印紙税まで、国税庁の資料と判例・裁決で確認して整理しました。
M&A・組織再編の税務の重要判例|ヤフー事件・IDCF事件・IBM事件・ユニバーサルミュージック事件・TPR事件をわかりやすく
組織再編や買収のスキームが行為計算否認で争われた重要判例を、判決原文と税務訴訟資料で確認して整理。ヤフー事件・IDCF事件・TPR事件(132条の2)、IBM事件・ユニバーサルミュージック事件(132条1項)の争点・結論と中小企業への示唆を解説します。
合併で繰越欠損金を引き継げる場合・引き継げない場合|適格合併、支配関係5年、みなし共同事業要件と判例
合併すれば子会社の繰越欠損金を使えるとは限りません。法人税法57条2項〜4項の条文に沿って、適格合併の要件、支配関係5年の数え方、みなし共同事業要件、時価純資産の特例、合併法人側の制限、ヤフー事件・TPR事件・逆さ合併の裁決、決算書と銀行の見え方まで解説します。
会社を売ったら手元にいくら残るか|株式譲渡の税金20.315%、令和9年からの追加負担、退職金との組み合わせを試算
会社を売ったときの手取り額を、株式譲渡の税率20.315%、令和8年度改正で令和9年分から強化される高所得者の追加負担(1.65億円・30%)、役員退職金との組み合わせまで含めて試算します。売却代金から差し引かれるものと、退職金が否認された裁決もあわせて解説します。
M&Aの競業避止の対価・顧問料の税金|株式の代金と分けて受け取るとどうなるか、所得区分の判例と注意点
M&Aでは、株式の代金とは別に、競業避止の対価や売却後の顧問料を受け取る条件がつくことがあります。受け取る側の所得区分(譲渡所得・一時所得・雑所得・給与所得)、払う会社の損金・繰延資産の扱い、顧問料の所得区分を示した最高裁判決、みなし役員の裁決をもとに、契約で決めておくべき点を解説します。
役員保険は売却前にどうするか|解約・名義変更・退職金での現物支給・買い手への引継ぎの税務と判例
会社が契約している社長の生命保険は、M&Aの前に解約するか、社長に名義変更するか、買い手に引き継ぐかを決める必要があります。解約返戻金の益金、名義変更時の評価(所得税基本通達36-37と令和3年の見直し)、退職金としての現物支給、最高裁判決と公表裁決、株価への影響を解説します。
役員借入金の解消方法|返済・債権放棄・DES・相続への影響と、M&Aでの扱い方(裁決事例つき)
社長が会社に貸した役員借入金は、事業承継やM&Aの前に整理しておきたい項目です。返済・債権放棄・DESそれぞれの税金、社長の相続で額面のまま課税される理由、M&Aで価格とどう分けるかを、債務免除益の計上時期や貸付金債権の評価をめぐる公表裁決とあわせて解説します。
役員貸付金の解消方法|返済・賞与・退職金との相殺・M&Aでの清算と、銀行の見え方(裁決事例つき)
会社から社長への役員貸付金は、銀行の評価を下げ、M&Aや事業承継では必ず整理を求められます。認定利息の利率、返済・役員報酬・賞与・退職金との相殺・債権放棄それぞれの税金と、否認された公表裁決、公庫の経営者保証免除の要件との関係まで解説します。
役員退職金の金額が過大とされた判例|功績倍率・最終月額報酬・1年当たり平均額法の判決と裁決
役員退職金は「最終月額報酬×勤続年数×功績倍率」で決めることが多いですが、税務上は同業類似法人と比べて不相当に高額な部分が損金になりません。平均功績倍率の1.5倍を否定した東京高裁、報酬の遡及増額で1年当たり平均額法とした東京地裁など、判例・裁決を税務訴訟資料と公表裁決で確認して解説します。
売却前に整理するオーナー個人の資産|会社名義の車・社宅・保険・ゴルフ会員権・社長名義の土地の移し方と税金
会社を売る前には、会社名義の車や社宅、保険、ゴルフ会員権など、オーナー個人が使っている資産と、社長名義なのに会社が使っている土地を整理します。中小M&Aガイドラインの考え方、時価で移さないと役員給与になる仕組み、消費税、低額譲渡や私的使用が争われた公表裁決を解説します。
譲渡の数年後に多額の退職金を払うのはなぜ危ないか|中小企業庁の注意喚起と、否認・滞納につながった判例・裁決
「株式の代金は低めに、数年後に退職金でたっぷり払う」というM&Aの条件には、退職金が払われない、税務上否認される、会社が滞納して第二次納税義務を負うといったリスクがあります。中小企業庁の注意喚起と、公表裁決・判決で確認できた実例をもとに、安全な受け取り方を解説します。
不動産を会社から切り離してから売る方法|会社分割・事業譲渡・オーナー個人への売却の税金と注意点
会社の本社や賃貸物件を手元に残して事業だけを売るには、分割型分割で不動産を別会社に移す、事業譲渡で事業だけを売る、不動産をオーナー個人に売るといった方法があります。適格分割の判定(どちらの会社を売るか)、不動産取得税・登録免許税、低額譲渡、IDCF事件の最高裁判決まで比較して解説します。
組織再編の適格要件の基本|合併・会社分割・株式交換で税金がかからない条件と、否認された判例
合併・会社分割・株式交換などの組織再編は、適格要件を満たせば資産を帳簿価額で引き継ぎ、譲渡益課税が繰り延べられます。完全支配・支配・共同事業の3類型ごとの要件、対価要件の例外、株式交付、IDCF事件などの判例と公表裁決、銀行の見え方まで解説します。
役員退職金が否認されるケース|会長・顧問として残る場合と分掌変更の判例・裁決(否認例・容認例10件)
社長を退いて会長や顧問として残る場合、役員退職金は「実質的に退職したか」で損金になるかが決まります。法人税基本通達9-2-32と、否認された裁決・判決、認められた判決・裁決を国税不服審判所・裁判所・国税庁の公表資料で確認し、M&Aで残るときの注意点を整理します。
退職金スキームとは|M&Aで株式の価格と役員退職金を分ける仕組みと、否認された判例・裁決
M&Aの退職金スキームは、株式価値の一部を会社からの役員退職金として受け取る設計です。税率の違いと会社の損金算入の効果を試算し、会長・顧問として残る場合の「実質的な退職」、過大退職金の功績倍率、損金算入の時期をめぐる判例・裁決を一覧で解説します。
退職金と株式売却の税率の違い|いくらから、どちらが得か(勤続年数別の試算と限界税率)
会社を売るとき、役員退職金と株式の売却代金の組み合わせで手取りは変わります。退職所得の計算方法と株式譲渡の20.315%を国税庁の資料で確認し、勤続30年・20年の実質税率、得になる上限の考え方、過大退職金の判決、令和8年度改正の追加負担まで試算で解説します。
会社の売却代金の使い方と相続対策|株式が現金に変わると相続税はどうなるか、名義預金・暦年贈与の裁決事例
会社を売ると、評価を下げにくい「現金」が手元に残り、相続税の負担が重くなりやすくなります。売却代金の相続税評価、暦年贈与の7年加算と相続時精算課税、生命保険の非課税枠、名義預金と認定された裁決事例、不動産購入と総則6項の最高裁判決まで、売却後の相続対策を整理します。
株式を対価にするM&A(株式交付制度)|会社法の手続と、譲渡益の課税繰延べの要件・同族会社の除外
株式交付は、買い手が自社の株式を対価にして対象会社を子会社にする会社法の制度です。現金がなくても買収でき、売り手は一定の要件で譲渡益の課税を繰り延べられます。会社法の手続、80%要件と同族会社の除外、株式交換・現金買収との違い、売り手が受け取る非上場株式のリスクを解説します。
個人株主が株式を売ったときの税金|20.315%の内訳、取得費・譲渡費用、高所得者の追加負担、低額譲渡の判例
オーナーが自社株を売ったときの税金は、譲渡益に対する20.315%の申告分離課税が基本です。税率の内訳と2027年以後の扱い、取得費・譲渡費用の範囲、極めて高い所得への追加負担の見直し、法人への低額譲渡で争われた最高裁令和2年3月24日判決と最近の裁決を解説します。
株式譲渡契約書に入れるべき税務リスクの条項|表明保証・特別補償・税務調査への協力と、売却後に追徴された裁決事例
株式譲渡では、会社の過去の税金のリスクも買い手に移ります。売却から数年後の税務調査で追徴されたら誰が負担するのか。税務の表明保証、特別補償、補償の期間と上限、税務調査への協力条項の作り方を、更正の期間制限や公表裁決の実例とあわせて解説します。
M&Aの印紙税・登録免許税・不動産取得税|株式譲渡・事業譲渡・合併・会社分割の移転コスト比較
M&Aでは、取引の形によって印紙税・登録免許税・不動産取得税・消費税のかかり方が大きく変わります。株式譲渡、事業譲渡、合併、会社分割ごとの税目と税率を国税庁・東京都主税局の資料で整理し、不動産を持つ会社での試算例と、銀行・資金繰りへの影響まで解説します。
「実質的に退職した」と認められる実務|分掌変更の退職金で見られる報酬・経営への関与・代表権と判例・裁決
社長から会長への分掌変更で退職金を払うとき、税務上「実質的に退職した」と認められるかは、報酬の減り方だけでは決まりません。法人税基本通達9-2-32の読み方と、否認・容認の判例・裁決を国税庁・国税不服審判所の公表資料で確認し、実務の準備を整理します。
M&Aの売却後に税務調査が来たら|売却前の年度の追徴は誰が負担するか、特別補償・調査協力条項と第二次納税義務の裁決
会社を売った後でも、売却前の年度について対象会社に税務調査が入ることがあります。追徴税額を払うのは会社ですが、経済的な負担は株式譲渡契約の表明保証・特別補償で決まります。更正の期間制限、加算税、売り手個人への調査、事業譲渡・清算後の第二次納税義務の裁決まで解説します。
株式の集中化
会社による自己株式の取得|手続き・財源規制・みなし配当と源泉徴収をわかりやすく
非上場会社が株主から自己株式を買い取るときの会社法の手続き(株主総会決議、特定の株主からの取得、相続人の特則)、分配可能額の財源規制と取締役の責任、売主に生じるみなし配当と会社の源泉徴収、裁決事例、決算書と銀行の見え方まで解説します。
分散した株式を集中させる方法の全体像|買取り・自己株式・売渡請求・スクイーズアウトの使い分けと税金
親族や元役員に散らばった自社株を、後継者や会社に集める方法を一覧で整理します。個人・会社・持株会社による買取り、相続人への売渡請求、所在不明株主の整理、株式併合・特別支配株主の売渡請求まで、会社法の手続き、税金、価格の考え方、銀行への影響を解説します。
相続前にやっておく株式の集約計画|オーナー株の承継と少数株主の整理を、期限と税金で逆算する
オーナーが亡くなると、自社株は相続人の共有になり、株主も増えます。相続が起きる前に、オーナー自身の株式(遺言・贈与・事業承継税制)と少数株主の株式(買取り・定款整備)をどう集めるか、相続後に使える制度の期限、税金、遺留分、銀行への影響まで計画の立て方を解説します。
相続人等に対する売渡請求とは|定款の定め、1年の期限、価格決定と「後継者が狙われる」リスク
会社法174条の相続人等に対する売渡請求は、相続で散らばる株式を会社に集める仕組みです。定款の定め方、株主総会の特別決議、1年の期限、売買価格の協議と裁判所の決定、財源規制、相続人の税金、後継者自身が請求を受けるリスクと対策まで解説します。
持株会社をつくって株主構成を整理する|株式移転・株式交換・買取型の違いと税金、銀行の見え方
持株会社(ホールディングス)を使って分散した株主構成を整理する方法を、株式移転・株式交換で上に置く型と、後継者の持株会社が株式を買い取る型に分けて解説します。会社法の手続き、適格要件、所得税法59条の時価、配当の益金不算入、株式等保有特定会社の評価、銀行の見方まで整理します。
社長個人が少数株主から株式を買い取るときの価格と税金|配当還元価額で買えるか、判例・裁決で確認
後継者や社長個人が、親族・元役員などの少数株主から自社株を買うとき、いくらで買えばよいのか。売り手の譲渡所得、買い手の贈与税(相続税法7条)、法人が買う場合のみなし譲渡(所得税法59条)を、最高裁令和2年3月24日判決や公表裁決をもとに解説します。
株式の買取価格が裁判で争われた事例|最高裁判例で読む「公正な価格」と非流動性ディスカウント
非上場株式の買取価格は、裁判所が決めることがあります。反対株主の買取請求、譲渡制限株式の売買価格決定、スクイーズアウトなどの最高裁判例を裁判所ウェブサイトで確認し、「公正な価格」の考え方、非流動性ディスカウントの可否、手続きの落とし穴、税務上の時価との違いを解説します。
相続人が複数いる株式を売るとき|遺産分割前の共有、換価分割・代償分割の税金と裁決事例
オーナーが亡くなり、相続人が複数いるまま会社を売ることになった場合、株式は遺産分割まで相続人の共有です。売却に全員の同意が必要な理由、遺産分割してから売るか換価分割で売るか、未分割で売った場合の譲渡所得の申告、取得費加算の特例、換価分割・代償分割が争われた裁決を解説します。
株式併合・特別支配株主の売渡請求(スクイーズアウト)|中小企業で使うときの手続き・価格・税金
少数株主から強制的に株式を集めるスクイーズアウトの2つの方法、株式併合と特別支配株主の株式売渡請求を比較します。決議要件、通知と期限、反対株主の買取請求と価格決定、差止め・無効の訴え、最高裁判例、売り手と会社の税務、銀行への影響まで解説します。
デューデリジェンス
買い手のためのDDチェックリスト|財務・税務・法務・労務・ITの確認項目と、見つかった問題の手当て方
会社を買う前のデューデリジェンス(DD)で、買い手が確認すべき項目を、ビジネス・財務・税務・法務・労務・不動産・IT・経営者との取引の8分野のチェックリストに整理。規模別の範囲の絞り方、費用の決まり方、見つかった問題を価格・補償・前提条件にどう反映するか、判例から学ぶ注意点まで解説します。
チェンジオブコントロール条項とは|M&Aで取引先・賃貸借・借入の契約を確認するポイント
株主が変わると、取引先が契約を解除できる――それがチェンジオブコントロール(CoC)条項です。株式譲渡・事業譲渡・合併で契約がどう引き継がれるか、賃貸借の最高裁判決(平成8年10月14日)、DDでの確認手順、取引先への同意取得の進め方、価格・契約・銀行への影響を解説します。
DDでよく見つかる問題と価格への反映|簿外債務・役員貸付金・名義株・税務リスクをどう織り込むか
中小企業のM&AのDDでよく見つかる簿外債務、役員貸付金、名義株、在庫・売掛金の評価、減価償却不足、税務リスクを整理し、時価純資産・正常EBITDA・債務類似項目・特別補償・前提条件のどれで価格に反映するかを、中小M&Aガイドラインと裁決事例をもとに解説します。
DD(デューデリジェンス)の注意点|売り手が準備すること・買い手が見落としやすいこと
M&AのDDで売り手が準備すべき資料と開示の姿勢、買い手が見落としやすい未払残業代・名義株・契約の承継・税務の論点を、中小M&Aガイドラインと表明保証違反の東京地裁平成18年1月17日判決をもとに整理。DDの結果を価格と契約に反映する方法も解説します。
DDの費用は誰が負担するか|費用の決まり方、破談になった場合、売り手・買い手の双方がDDをするのはどんな案件か
デューデリジェンス(DD)の費用は、原則として調査を依頼した側が負担します。費用が範囲・期間・人数でどう決まるか、M&Aが成立しなかった場合の扱い、補助金の対象になる場合、売り手が自ら行うセラーズDDが向いている案件、費用を抑える工夫と税務の扱いまで解説します。
DD(デューデリジェンス)の種類と範囲・費用の考え方|財務・税務・法務・労務・IT・不動産・環境を規模別に整理
M&AのDD(デューデリジェンス)の種類(財務・税務・法務・労務・IT・不動産・環境)と、規模別にどこまで行うか、費用が決まる仕組みを、中小M&Aガイドラインと事業承継・M&A補助金16次公募の公募要領をもとに解説。税務上の扱いと銀行の目線も整理します。
財務DDで見られるポイント|正常収益力・実態純資産・簿外債務・運転資本・現預金と、売り手が準備すること
財務デューデリジェンス(財務DD)では、決算書の利益と純資産を実態に引き直し、決算書に出ない負債や運転資本、事業計画の前提を確認します。中小M&Aガイドラインをもとに、主な調査項目と価格への反映、裁判で争われた現預金の扱い、売り手の準備と銀行の視点を解説します。
労務DDと未払残業代のリスク|時効3年・付加金・固定残業代の最高裁判決と、株価への二重の影響
M&Aの労務デューデリジェンスで最も問題になる未払残業代。賃金請求権の時効(当分の間3年)、付加金、退職者の遅延利息、固定残業代を否定・肯定した最高裁判決を整理し、未払額の見積もり方、正常EBITDAと株価への二重の影響、契約での手当てを解説します。
法務DDで見られるポイント|株式・契約・許認可・訴訟の確認項目と、見つかった問題の契約への反映
M&Aの法務デューデリジェンス(法務DD)では、株式と会社組織、重要な契約のチェンジオブコントロール条項、許認可の承継、訴訟・紛争などを確認します。中小M&Aガイドラインと会社法・業法の条文、名称続用の最高裁判決をもとに、確認項目と契約への反映方法を解説します。
M&Aで準備する書類の一覧|段階別チェックリスト(会社・財務・税務・契約・労務・許認可)と保存期間
M&Aでは、検討の初期、デューデリジェンス、クロージングの各段階で、売り手が多くの書類を出します。定款・株主名簿・議事録から決算書・申告書、契約書、就業規則・賃金台帳、許認可まで、段階別の書類一覧と、会社法・法人税法・労働基準法の保存期間、そろわないときの対応を整理します。
買い手が警戒する会社の特徴|簿外債務・名義預金・税務リスクと、売上除外で重加算税が課された裁決・表明保証違反の判決
M&Aの買い手は、デューデリジェンスで簿外債務、社長や家族名義の預金、公私混同、税務リスクを重点的に調べます。買い手が警戒する特徴と、その発見が価格や契約条件にどう影響するかを、売上除外・名義口座で重加算税が課された裁決、未払残業代の最高裁判決、表明保証違反の判決とともに解説します。
M&Aでの不動産DD|権利関係・土壌汚染・建物の遵法性の確認項目と、ふっ素の最高裁判決
会社を買うときの不動産デューデリジェンスでは、登記と担保、社長個人名義の土地や借地、土壌汚染対策法の届出と調査義務、建物の検査済証や既存不適格を確認します。土壌のふっ素が瑕疵に当たらないとされた最高裁判決、手法ごとの税金、株価と銀行への影響まで解説します。
DDは行うべきか|小規模なM&Aでも省略してよいか、中小M&Aガイドラインの考え方とDDの種類・範囲の決め方
「小さな案件だからデューデリジェンス(DD)は要らない」は本当か。中小M&Aガイドラインの考え方、DDの種類、省略したときに残るリスク、規模に応じた範囲の絞り方、補助金でDDが求められる場合、DDの結果を見てやめられるかまで、公認会計士・税理士が解説します。
税務DDで見つかる典型的な問題と、実際に否認された裁決事例|役員給与・源泉・消費税・簿外資金
中小企業のM&Aの税務DDで見つかりやすい問題を、公表裁決で実際に否認された事例とあわせて整理します。役員給与の減額、分掌変更の退職金、外注と給与、代表者への経済的利益、消費税の帳簿保存、簿外預金と、価格・契約への反映方法を解説します。
税務DDで見られるポイント|過去の申告・源泉所得税・消費税と、裁決で否認された典型例
株式譲渡で会社を買うと、過去の申告の誤りによる追徴税額も引き継ぎます。税務デューデリジェンス(税務DD)で見られる法人税・源泉所得税・消費税・繰越欠損金のポイントを、更正の期間制限や加算税の割合、外注費や役員の私的費用が否認された国税不服審判所の裁決とあわせて解説します。
DDの結果を見てM&Aをやめられるか|基本合意・独占交渉・費用負担と、契約締結上の過失の最高裁判例
DDの結果を見てM&Aをやめることは、最終契約の前なら原則可能です。ただし相手に過大な期待を抱かせると損害賠償責任を負うことがあります。契約準備段階の責任に関する最高裁判例4件と独占交渉の最高裁決定を確認し、費用負担と撤退の実務を解説します。
株主構成と議決権
種類株式を事業承継に使う|議決権制限株式・拒否権付株式(黄金株)の仕組みと相続税評価、注意点
種類株式を使うと、財産としての株式と経営権を分けて承継できます。議決権制限株式・拒否権付株式(黄金株)・取得条項付株式の仕組みを会社法の条文で整理し、国税庁が示した相続税の評価方法、導入の手続き、銀行・M&Aでの見られ方、失敗しやすい点を解説します。
M&Aと取締役の責任|経営判断の原則を最高裁判例(アパマンショップ事件など)で読み解く
高値で買収した、安く事業を売った――M&Aの判断で取締役が責任を問われるのはどんなときか。善管注意義務と経営判断の原則を、アパマンショップ株主代表訴訟の最高裁判決(平成22年7月15日)などで確認し、売り手・買い手の取締役の注意点、責任の免除・D&O保険、記録の残し方まで解説します。
株式が分散しているリスクとは|意思決定・相続・買取請求・M&Aの障害と、判例で見る価格の争い
親族や元役員に株式が分散した会社では、株主総会の決議、相続、株式の買取請求、M&Aのそれぞれで問題が起きやすくなります。会社法の条文と、株式の価格が争われた最高裁の判断をもとに、分散株式のリスクと税金、銀行・買い手の見方、整理の進め方を解説します。
反対株主の株式買取請求とは|合併・事業譲渡に反対する株主の権利と、価格決定の最高裁判例
合併・会社分割・株式交換・事業譲渡に反対する株主は、会社に株式を「公正な価格」で買い取るよう請求できます。誰が請求できるか、通知・期限・撤回の手続き、公正な価格の意味を最高裁判例(令和8年9月30日決定を含む)で確認し、税金と資金繰り、中小企業の備えまで解説します。
従業員持株会のメリットと出口の問題|事業承継での使い方、税金、退会時の価格とM&Aのときの扱い
非上場会社の従業員持株会は、福利厚生や安定株主づくりに加え、オーナーの相続対策としても使われます。仕組みと規約、配当還元価額での譲渡と税金、退会時に取得価額で買い戻す合意を有効とした最高裁平成7年判決、M&Aや承継のときの出口の問題まで解説します。
少数株主の権利とは|帳簿閲覧・株主提案・代表訴訟・解散請求を判例とあわせて解説
少数株主にも、会計帳簿の閲覧、株主提案、株主代表訴訟、役員解任の訴え、会社の解散の訴えといった権利があります。会社法の要件と、帳簿閲覧の拒否が争われた最高裁判例を紹介し、オーナー側の備え、役員報酬・配当の税務、銀行やM&Aへの影響まで解説します。
所在不明株主の株式を整理する方法|会社法197条の手続き・期間と、経営承継円滑化法の1年特例
連絡の取れない株主(所在不明株主)の株式は、会社法197条の手続きで売却・買取りができます。5年の要件、公告と催告、裁判所の許可、会社による買取りの財源規制と税金、経営承継円滑化法による期間の1年への短縮、他の整理方法との比較、M&Aや承継への影響を解説します。
名義株とは|見つけ方・整理の方法と、相続税で名義株が争われた裁決・判例
名義株とは、株主名簿上の株主と、実際に出資した本当の株主が違う株式のことです。生まれる経緯、見つけ方、名義人から確認書をもらう整理の手順、相続税で被相続人の財産とされた裁決事例、最高裁昭和42年判決の考え方、M&Aや銀行への影響まで解説します。
M&Aに必要な株主総会・取締役会の決議|株式譲渡・事業譲渡・合併ごとの決議要件、簡易・略式の例外と判例
M&Aでは、どの会社のどの機関がどの決議をすればよいのか。株式譲渡の譲渡承認、事業譲渡・子会社株式の譲渡・合併の特別決議、簡易・略式の例外、買い手側の取締役会決議を、会社法の条文と3つの最高裁判例をもとに整理します。
属人的株式とは|株主ごとに議決権・配当を変える定款の定めの活用法と注意点(事業承継)
属人的株式は、非公開会社が定款で株主ごとに議決権・配当・残余財産の扱いを変えられる仕組みです(会社法109条2項)。種類株式との違い、導入に必要な4分の3の決議、事業承継での使い方、相続税評価や銀行・M&Aでの注意点、認知症や相続のリスクまで解説します。
株主間契約で決めておくべきこと|定款との違い、議決権・譲渡・相続・売却時の条項と税務の注意点
株主間契約は、株主同士が議決権の行使、役員の指名、株式の譲渡、相続、会社の売却などのルールを決める契約です。定款との違い、事業承継や共同経営で入れておきたい条項、ドラッグ・アロングなど売却時の条項、価格の決め方と税務の注意点、判例を解説します。
譲渡制限株式とは|株式譲渡の承認手続きの流れ・期限と、承認しないときの買取り・価格の判例
中小企業の株式の多くは、譲渡に会社の承認が必要な譲渡制限株式です。承認の請求から決定・通知・買取り・価格決定までの流れと期限を会社法の条文で整理し、承認のない譲渡の効力や撤回、価格をめぐる最高裁判例、譲渡の税金、M&Aでの注意点を解説します。
株式の保有比率ごとの権利を一覧で解説|1%・3%・10%・1/3超・過半数・2/3以上・90%で何ができるか
株式の保有比率で、株主にできることは大きく変わります。1株から行使できる権利、1%・3%・10%の少数株主権、1/3超の拒否権、過半数・2/3以上の決議、90%の特別支配株主まで、会社法の条文で確認し、相続・税務・M&Aへの影響と株主構成の整え方を解説します。
社内承継
事業承継で従業員が不安にならないために|雇用と労働条件はどうなるか、伝える順番と最高裁判例
社長の交代や会社の売却を知った従業員は、雇用・給料・退職金・職場の人間関係が変わるのではと不安になります。承継の形ごとに雇用と労働条件がどうなるかを民法・労働契約法・労働契約承継法で確認し、会社分割の協議と退職金の不利益変更をめぐる最高裁判例、伝える順番と内容を整理します。
社内後継者と経営者保証・借入の引継ぎ|事業承継特則、金融庁の最新データ、保証協会の制度と銀行との交渉
役員・従業員が社長を継ぐとき、最大の不安は会社の借入の経営者保証です。経営者保証ガイドラインの3要件と事業承継時の特則、金融庁が公表した2025年度の代表者交代時の保証の実績、信用保証協会の事業承継特別保証などの制度、民法の保証ルール、銀行との交渉の進め方を解説します。
役員・従業員に会社を継ぐMBO・EBOの資金と株価|税務上の時価、最高裁令和2年判決、公庫・保証協会の制度
親族以外の役員・従業員に株式を譲るMBO・EBOでは、買い手の資金と株式の価格が最大の課題です。個人が買う場合と受け皿会社(SPC)が買う場合の税金の違い、所得税基本通達59-6と最高裁令和2年3月24日判決、日本政策金融公庫・信用保証協会の制度、返済計画と銀行の見方まで解説します。
外部から経営者を招く事業承継|プロ経営者の選び方、報酬・株式の渡し方、解任と責任、経営者保証の論点
親族にも社内にも後継者がいないとき、外部から経営者を招くという選択があります。外部招聘の実態データ、招き方の3つの型、役員報酬の税務(定期同額給与・業績連動給与)、株式や新株予約権の渡し方、責任限定契約とD&O保険、解任と損害賠償、経営者保証と銀行の見方を解説します。
サーチファンドとは|経営者候補の個人に会社を引き継ぐ承継の選択肢と、売り手が確認すべきこと
サーチファンドは、経営者を目指す個人(サーチャー)が投資家の支援を受けて会社を探し、買収して自ら社長になる仕組みです。親族・社内に後継者がいない会社にとっての利点と注意点、資金の構造と借入、経営者保証、売り手が面談と契約で確かめるべきことを解説します。
所有と経営を分ける事業承継|株は親族、経営は社内の役員に任せるときの会社法・税金・銀行の論点
株式は子どもなど親族が持ち、経営は社内の役員に任せる「所有と経営の分離」による事業承継。株主と取締役の権限の分け方、拒否権付株式や属人的株式の使い方、解任と損害賠償、経営判断の原則の最高裁判決、事業承継税制が使えなくなる場合、経営者保証と銀行の見方まで解説します。
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