副業・ネット収入

オンラインオリパのポイント交換や手元のカードに税金はかかる?転売目的なら外れ分は?

ご相談の内容

オンラインのオリパ(オリジナルパック。中身がランダムなカードのくじ)について、同じようなご相談が続けて寄せられています。「当たったカードをポイントに交換して引き直しを繰り返した。手元に高額なカードが残っているが、売っていなくても税金はかかるのか」「使った金額より低い査定額で売る場合も税金がかかるのか」「副業でトレカを販売していて、外れを引いた分も仕入にできるのか」。ここでは、この3つの場面をまとめて整理します。

結論
  • カードを当てただけ・持っているだけでは、原則として課税されない。課税されるのは売却やポイント交換で生じた「もうけ」
  • ポイント交換は「カードを運営会社に売った」と考え、交換で得たポイント − そのカードの取得費が収入。使ったポイントの累計がそのまま収入になるわけではない
  • 販売目的なら、当たり・外れを問わず支払総額が仕入額。経費になるのは売れたカードの分だけで、売れ残りは在庫

回答

場面1:ポイント交換を繰り返している・手元にカードが残っている

  • ポイントへの交換は、カードを運営会社に売り、代金をポイントで受け取ったものと考えられます。収入になるのは、交換で得たポイントの額から、そのカードの取得費(そのカードを引いた回の購入額)を差し引いた差額です。累計で使ったポイントがそのまま収入になるわけではなく、使ったポイントは新たに引いたカードの取得費になります。
  • 売却していない手元のカードには、現時点では課税されません。所得税は、売買などで利益が確定したときにかかるためです。今の相場がいくらでも、売るまでは課税計算に使いません。
  • 税額の目安は、実際に生じた利益の合計が分からないと算出できません。たとえば給与年収が700万円台の方なら、増えた所得にかかる税率は所得税20%前後と住民税10%を合わせて約30%(復興特別所得税を含む)になる可能性があります。所得控除の状況で変わります。

場面2:使った金額より低い額で売る

オリパの購入に使った金額が売却額を上回っているなら、利益(所得)は生じないため、税金はかからない可能性が高いと考えられます。トレーディングカードなどの景品を売った場合は、通常「譲渡所得」(資産を売って得た利益)として扱われ(所得税法第33条)、売却額から取得費を差し引いて計算します。オリパは形式上「パックの購入」なので、当てた景品の取得費はオリパの購入代金と考えるのが自然です。

当選を懸賞の当たりとみて「一時所得」(臨時的に得た所得)とする考え方もあり得ますが(所得税法第34条、タックスアンサーNo.1490)、この場合も景品の価値から支出額を差し引くため、結論は同じになると考えられます。

場面3:副業でトレカを販売している

販売目的でオリパを購入しているなら、「中身がランダムな商品をまとめて仕入れた」ものと考えられます。外れ分の支払いも当選品を得るために必要だった支出なので(所得税法第37条)、当たり・外れを問わず、支払った総額が仕入額(取得価額)になると考えるのが合理的です。

外れの扱い処理
外れでもカードが届くそのカードも商品。支払総額を、届いたカード全体に時価の比率など合理的な方法で割り振る
外れをサイト上でポイントに交換したそのポイント分を仕入額から差し引く
売らずにコレクションとして残す販売のための支出ではないので経費にならない

物品販売では、仕入額がそのまま経費になるわけではありません。「年初の在庫+その年の仕入−年末の在庫」で売上原価(売れた商品の原価)を計算し、売れ残りは在庫として翌年以降に繰り越します。年末在庫の評価は所得税法第47条に定めがあります。

注意したいポイント

  • 所得区分で扱いが変わります。 営利目的で反復して交換・売却していれば雑所得(所得税法第35条)として総合課税、副業の規模や継続性によっては事業所得になります(タックスアンサーNo.1500)。趣味の収集の範囲なら譲渡所得で、年50万円の特別控除があります。
  • 生活用動産の非課税は高額カードに使いにくい。 生活用動産は1個30万円以下なら非課税ですが(所得税法第9条第1項第9号、所得税法施行令第25条)、1枚30万円を超える高額カードは非課税に当たらないと判断されることも多いです。
  • 損失は給与と相殺できません。 趣味的な資産の売却で生じた損失は、給与など他の所得と損益通算できません(所得税法第69条第2項、所得税法施行令第200条)。
  • 申告の要否。 給与所得者で給与以外の所得が年20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが(所得税法第121条)、住民税の申告は必要です。
  • 記録を残す。 オリパについて定めた通達はありません。引いた回ごとの購入額、交換したポイントの額、獲得したカードの一覧、売却額を、運営会社の利用明細などで保存しておきましょう。販売目的なら、趣味・娯楽としての支出と区別できる状態にしておくことが大切です。

譲渡所得の50万円控除と損益通算ができない理由はゴルフ会員権を売ったときの税金(個人)、事業所得と雑所得の分かれ目は個人の事業所得のマイナスはなぜ目立つのかでも解説しています。

まとめ

  • 当てただけ・持っているだけでは課税されない。課税は売却やポイント交換で利益が確定したとき
  • ポイント交換の収入は「得たポイント − そのカードの取得費」。使ったポイントの累計ではない
  • 販売目的なら外れ分も含めた支払総額が仕入額。ただし経費は売れた分だけで、売れ残りは在庫になる

この記事は、実際に寄せられたご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を一般化して作成しています。個別の状況によって結論が変わることがありますので、詳しくは税理士にご相談ください。

よくある質問

オリパで当てたカードをポイントに交換し、そのポイントで引き直した場合、使ったポイントの累計が収入になりますか?
なりません。ポイントへの交換は、カードを運営会社に売って代金をポイントで受け取ったものと考えられ、収入になるのは交換で得たポイントの額からそのカードの取得費を差し引いた差額です。使ったポイントは、新たに引いたカードの取得費になります。
副業でトレカを販売していて、オリパの外れ分も仕入額にできますか?
販売目的でオリパを購入しているなら、当たり・外れを問わず支払った総額をカードの仕入額と考えるのが合理的です。ただしその年の経費になるのは売れたカードに対応する部分だけで、売れ残りは在庫として翌年以降に繰り越します。自分のコレクションとして残す分は経費になりません。

※本記事は2026年10月20日時点の法令・制度に基づく一般的な解説です。個別の状況により結論が異なるため、実行前に専門家へご相談ください。

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